埼玉医科大学 臨床工学科

医用機械工学研究室

若山 俊隆

Toshitaka Wakayama

研究について

最新の研究テーマ

未来の医療機器の創成

直径0.1mm、髪の毛くらい細くて柔らかい未来の内視鏡を開発しています。これだけ細い内視鏡は、脳や心臓などの深部の観察を可能とし、超低侵襲医療の未来を切り拓くと期待しています。

図1.超低侵襲医療の未来
図2.私たちの基礎実験の結果

高精度な手術支援3Dナビゲーション

自動車の無人走行のように医療でも自立型ロボット手術の研究が行われています。ここでは、精密な形状を計測できる3D内視鏡が必要不可欠です。しかし、従来の3D内視鏡は、体内の構造を立体的に映し出しますが、正確な3D地図(マップ)を作成するのには限界があります。私たちの開発している形状計測できる3D内視鏡技術は、精密な3Dマップを術中に作れるので、精密な手術ナビゲーションへの貢献が期待されます。

図3.正確な3Dマップを構築できる3D内視鏡
図4.耳科応用(μフォーカスX線CTとの比較)

研究概要

医学において、「診断」と「治療」はなくてはならない重要な柱と言われています。正確な診断がなければ、最適な治療を提供することはできません。私たちの研究室では、光と機械工学を駆使し、未来の医療を切り拓く新しい医療機械の創成を目指しています。これまで、私たちの研究室では、細胞レベルから臓器、骨格に至る構造や形態を、光を使って非侵襲計測する技術開発の研究を行ってきました。こうした計測には、光制御が重要です。私たちは独自の光制御技術の研究も進めてきましたので、これらを発展させることで、治療機器の開発も行っていきたいと考えています。

教員からメッセージ

私たちの研究は、単なる夢物語で終わるかもしれません。それでも、10年後、20年後に、もしかしたら、花開くかもしれません。そのため、小さな発見(つぼみ)一つ一つ大切にしていくことを心がけています。先端医療のの質を向上させる新しい医療技術開発のために、学生さんと一緒に「わいわい」しながら、楽しく研究を進めています。

研究業績

1. 世界で一番細い未来の内視鏡で生体の深部を診る
大学プレスリリース
英語論文

2. 精密に生体の構造を形状計測できる3D内視鏡
日本語論文
英語論文